タイタス・アンドロニカス

「タイタス・アンドロニカス」無事千秋楽を迎えました。 観に来てくださったお客様、また、来ようと思ったけれど来られなかった方々も含めて本当にありがとうございました。 遠方ゆえ、行きたいけど行けない、次回は是非、とおっしゃってくださる方も多く残…

劇中で私はピアノを弾かせていただいている。 ピアノという楽器は一日弾かないと三日分、下手になる。 一日弾かないだけで、薬指と小指の筋力が明らかに衰えているのが分かる。 しかし、なかなか仕込みなどで本番前の日程にピアノを弾くのはとても難しい。 …

昨日は劇場である川崎ファクトリーに泊まった。 夜中に一人で、24時間開いているお店へ劇中食料の買出しへ。 川崎の星はきれいだった。 あまりにも美しくあまりにも哀しい。 今だけは芝居のことを忘れよう。 何か心が浮き立つことを考えるのだ。 星空を見…

「タイタス・アンドロニカス」の上演が始まって以来、私の指は赤い。 そうなんです。 あの不気味な料理の数々を作っているのは私と勝木さんです。 今日は血の濃さをスプーンでとろとろとやりながら見ていたら、タイタス役の菊地さんに「あやしいねえ」と言わ…

ようやく、半分公演を終えた。 ようやく、スタッフ作業も落ち着きスムーズに動けるようになってきた。 裏で、ドアの介錯などが滞りなくさっと行われている様子が気持ちいい。 最初はぎこちなかった集団も、それぞれがそれぞれの部署で自分の役割をしっかり果…

「タイタス・アンドロニカス」の劇中で私はピアノを弾いている。 ありがたいことだが、私はピアノがとても下手だ。 ただ、ちょっと楽譜が読めて音が取れて弾けるという程度だ。 技術がない。 心が出せない。 弾きたい音が出ない。 世の中には、もっとうまい…

「タイタス・アンドロニカス」の本番が続いている。 それにしても、どこの世界でも新弟子修行というのはこれほど厳しいものなのだろうか。 なるほど、大相撲は相当厳しそうであるが。 朝はみんなの集合時間よりも2時間前に行き、舞台で使う料理の準備。 集…

「タイタス・アンドロニカス」昨日、初日が開けました。 観に来てくださった方、本当にありがとうございます。 直前まで、みんな準備に忙しく大変です。 「誰か手があいている人いない?」と叫んでも誰も返事をしないような状態です。 気がついたら今日も私…

明日がいよいよ初日です。 なんかこの時期もうばたばたして休憩中はあれをやらなければ、これをやらなければと考えてもういっぱいいっぱい。 気がついたらただうろうろしているだけの人で、アーロン、マーカス役の戸谷さんに「あんた出たり入ったりしてるけ…

はあ・・・もうくたくたです。 昨夜は劇場で徹夜でサターナイナス皇帝の衣装の装飾を作っていたのですが、なんと縦横間違って縫い付けてしまいました。 それでもなんとかなるかと、昼間からの場当たりまでずっと苦心惨憺していたのですが結局ボツに・・・ 何…

昨日、どうやったらチャンスの時に全力を尽くせるのかということに悩んでいたが、今日その答えが出たような気がする。 思えば、今までチャンスだというときに何もできなかったというように昨日書いたが、果たしてそうだっただろうか。 今までチャンスすらこ…

今日、たまたま帰りの電車で知り合いと会った。 彼女はナレーターだが、所属事務所がつぶれたりなどいろいろと苦労しているようだ。 「夢がかなう前が一番楽しいですね、どうしようかなと考えたりするときが。その夢が実現しはじめて進みだすと悩むことばか…

「タイタス・アンドロニカス」は諸事情により劇場となる川崎ファクトローが使えず、昨日今日と参宮橋のレインボースタジオで稽古しております。 少々狭いですが、川崎ファクトリーでは袖でスタンバイしていると、その間の稽古が見えなかったりするんですね。…

ブログをお休みしてすみません。 今週は稽古場に泊り込んだりすることが多かったので、申し訳ないです。 昨夜は明け方の5時まで「タイタス」出演者とあれやこれや語り合っていました。 なごやかに語り合っていましたとも。 もっとしっかりやれと檄を飛ばさ…

いやあ、稽古後の電車はものすごい混み具合でした。 片足で立って、つり革を持ちながら腹筋で体を支えるというとんでもない体勢で長時間。 座っている人は、ほとんど何かのテキストを持っていました。 電車で何かの勉強をしている人は実に多いです。 励まさ…

研究センターの先生でタイタス役の菊地さんによく言われるのは周囲の人の芝居で主役またはそれに準ずる人のステイタスが決まってくるということです。 だから、主役より周りの人のほうが難しい。 たとえば、今回一番最初にタイタス軍に生贄として殺されるア…

昨夜は勝木さんと劇中に登場する人間のあれを川崎ファクトリーの台所で作りました。 食べられる赤いあれを入れると結構あれっぽくなります。 ちなみに、さっき偶然テレビをつけたら「人間の五感で味覚はわずか1パーセントしかない」と言っていました。 だか…

「タイタス・アンドロニカス」の稽古もいよいよラストの場面へ。 復讐につぐ復讐の最後はどんな形で終わるのか。 主役の二人の死に方はちょっとユーモラス? あれは食べられるのか?! 川崎ファクトリーならではのあれが出現?!するかも・・・ 美しい音楽が…

今日は、主人公タイタスの二人の息子がアーロンの姦計にはまり、穴に落ちる場面の稽古。 二人は皇帝の弟殺しの嫌疑をかけられ、死刑になる。 最初に読んだとき「穴」ってそんな、リアリティないよ・・・と思ったが、「穴」自体が実は女性器を暗示していると…

今日は美術家の方も来て下さり、「タイタス・アンドロニカス」がどんどん具体的な舞台になっていきました。 本物のあれやあれも使います。 舞台は、ある都市の有名なあれに似た雰囲気になりそうです。 稽古場でどんどん作って試す、ということができるのが今…

タイタスは絶望の最中にあった。 息子二人は殺人の罪を着せられ、拘束中。 ただ一人の娘ラヴィニアは強姦され、無残な姿で彼の前に姿を現す。 そんな馬鹿な・・・というくらい次から次へとタイタスの身に不幸が訪れる。 そんな彼の前に現れるのは狂気か悪夢…

話していることを本当にそう思っているのか? 台詞に書かれている言葉を、浅はかにもついそのままその言葉どおり表現しがちになる。 そのたびに、一歩立ち止まらなければならない。 「タイタス・アンドロニカス」には残忍な行為をする人物が数多く登場する。…

いろいろな人に「タイタス・アンドロニカス」の宣伝をしているが、思いのほか評判がいい。 当初、「残酷な物語は嫌だ」「劇場が遠く行きにくい場所だ」というふうに言われるのではないかと懸念があった。 しかし、物語も案外「面白そう!」という反応が返っ…

ASCの舞台ではひざまづいたりすることが多いので、稽古中はバレーボール用の膝サポーターをつけています。 これが、思いのほか良い。 膝が温まると体全体がぽかぽかと温まってくる。 健康にもお勧めです。 さて、「タイタス・アンドロニカス」今日は初めて客…

今日は客演の男性陣も混ざって「タイタス・アンドロニカス」読み合わせと解釈。 演出の彩乃木さんは「わくわくする解釈を見つけよう」と言われる。 「この人はたぶん半分くらいこう思っていて、でも、おそらくこっちの気持ちもあってだからなんとなくこう思…

今日は午前中は菊地先生の研究センターのレッスン。 もちろん、タイタスづくし。 作品の解釈を進める 「タイタス〜」の主人公、ほか主要人物のほとんどは戦争の中で生きてきた人々だ。 常に生と死を身近に感じている。 その危機感、思いをどれほど汲み取れる…

「タイタス・アンドロニカス」の初日の稽古場にあった大きな書道作品が外に展示されているというので、稽古の始まる前に見に行った。 工場のある場所の広い壁にぽつんとひとつ展示されていた。 まだまだこれからほかの作品も展示していくという。 いつか、広…

昨日は、研究生メンバーで彩乃木さんと阪口さんの誕生日をお祝いしました。 阪口姉さんは一昨日が誕生日だったらしいですが。 イチゴのついたショートケーキを稽古場の真ん中に置いて、ハッピー・バースデーを歌いました。 定番の光景ですが、楽しい。 誕生…

 プレリハ二日目。

まだまだ二日目だというのに、もうくたくただ。 ご飯を食べているとき、お箸を持ったまま眠れそうだ。 「タイタス・アンドロニカス」は残酷、暴力にあふれている。 暴力、殺人、陵辱・・・人間の持っている隠された感情をあらんかぎり表現する。 そのことが…