映画版メイキング「タイタス」

 映画「タイタス」の監督、ジュリー・テイモアさんのインタビューを観る。
 映画「タイタス」は残酷ながらも、実に芸術的で美しい。
 
 最初に、「ユーモア」という言葉を幾度か語られていた。
 シェイクスピアの原作には残酷ながらも「ユーモア」が描かれている。
 
 この映画では、「少年」の目から見た物語というように描かれている。
 私たちが「少年」にどんな世界を見せているのか・・・
 少年は、物語の傍観者から参加者へそして、最後に自ら選択する人物へと変化、成長していく。
 最後は少年を中心に「一筋の希望」が見えるようにラストはこだわった、ということだ。
 残酷な物語だけでは意味がない、と。 
 ASCの描きたい「タイタス〜」とかなり近いのではないか。
  

 それにしても、映画の編集時にほとんど10分くらいしかカットしていないという。
 途中で、出演者が心配するくらい最小限のフィルムしか撮らなかったという。
 制作段階からもう、見せるべき世界、作るべき世界が監督の中に完璧にできているだ。
 すごい。
 この監督の天才性が垣間見えるインタビューだった。