フールフォアラブ
「フールフォアラブ」という芝居を観る。
サム・シェパード作、行定勲演出、香川照之、寺島しのぶ、甲本雅裕、大谷亮介出演。
ブロードウエイで1000回上演されている大人気作品!
勉強不足で知らなかった。
多少、なんらかの予備知識があったほうがいい作品なのかもしれないと思わせられた。
舞台は地の果てのモーテル。
行き着くところまで行き着いた駄目そうな男女、エディ(香川照之)とメイ(寺島しのぶ)が激しく争う。
しかし、男が去ろうとすると女は金切り声をあげて呼び戻す。
そして、二人には見えていないらしい謎の老人(大谷亮介)。
ちょっと入り込むのに時間がかかった。
さびれたモーテルというところがいかにもアメリカ。
争い合う男女のテンションになかなかついていけない。
老人の存在もなんだかよく分からなくてシュール。
なんだろう。
正直、分かりにくい。
皮膚感覚になじみがなさすぎる。
しかし、広いパルコ劇場(458席)は満席なので、やはり人気の演目なのか。
しかし、銃弾が部屋に飛び込んできたときから緊迫感を増す。
銃口を向ける危険な女が向こう側にいるかのように思わせる寺島しのぶさんの演技は印象的だった。
そして、メイの恋人?マーティン(甲本雅裕)がやってきたところで登場人物たちの関係が明かされていく。
野性的なエディとは対照的で純朴で素直なマーティン。
どうしようもない状況の中で唯一ほっとさせられる存在。
メイとエディの衝撃的な関係を聞かされても、動じない。
どこか間の抜けたマーティンの存在は面白かった。
いまひとつよく分からなかったが、また観たら印象が変わるかも。
扉を何度も開けたり閉めたりするが、その音響効果が少々うるさすぎるように感じた。
何かの象徴なのだろうか?