姫になりたい

 最近、ぐにいいんと背筋を曲げて過ごしている自分に気づく。
 なんかその方が楽なのだ。


 研究センターのレッスンで「真っ直ぐ立つ」という稽古をした。
 なかなかどうして、これが難しい。
 片方の肩が下がっていたり、骨盤が歪んでいたり、症状は様々だがみんな少なからず歪んでいる。
 

 そういえば幼い頃から下を向いて歩く癖があった。
「落ちているお金を探しているのか?」
 と父親によく注意された。
 暗い・・・

 バレエでは腹筋を引き上げて、きゅっと立つ。
 当たり前だが、姫は姿勢がいいのだ。
  
 
 姫になるべく年齢に、背筋を曲げて歩いていた。
 暗い青春。
 今からでも姫になれるだろうか。
 美しく立ち、品のある動きで、いつでも微笑んでいたい。