市民たち! 

 昨日は研究センター。
 菊地先生のレッスンで「ジュリアス・シーザー」のブルータスおよびアントニーの演説の場面の読み合わせをする。
 
 ローマの権力者、シーザーを暗殺し「ローマを愛するがゆえにやった」ことだと市民に訴えるブルータス。
 演説に感動し、ブルータスを讃える市民たち。

 
 しかし、次に行われたアントニーの巧みな演説で市民たちの感情はあっさりひっくり返される。
「シーザーを倒したブルータスは悪党だ。殺せ」
 と暴動が起こる。

 そんな馬鹿なと笑っていられない。
 現代も随分マスコミの情報に流されているところがあるのではないか。
 
 以前、別々の新聞を読み比べてみて、ある論争になっているできごとに対し随分書かれ方が違うのに驚いた。
 そして、自分があきらかに今まで読んでいた新聞よりの意見だったことにも驚いた。
 そんなに真面目に新聞を読んでいる意識もなかったのにも関わらず。
 
 また、市民一人一人の影響力がいかに強いものか。
 つい、忘れがちになる。
 この場面を読むたびにそれを考えさせられる。
 

 後、なぜか動物園についての話になる。
 最近は行ってないなあ。
 子供はペンギンの前で2時間でも平気らしい。
 わりと水族館には大人になってもみんな行っているようだ。
 動物は寝ていることが多いが、魚はいつも動いているから大人でも面白いのではないか、という意見が出る。
 でも、私は植物園が案外好きだ。
 植物は動かないが。
 大昔!デートで植物園に行ったことがある。
 いつまでも二人でラフレシアを眺めていた。
 世界一大きな花(直径1,5メートル)、五枚の多肉な花弁は赤橙色で、黄色のいぼが並び、悪臭をはなつ。(広辞苑より)
 なんで、そんな不気味な花をロマンチックなデートでいつまでも眺めていたのか謎だ。
 しかも他の植物に寄生して生きているらしい。
「気持ち悪い花。うちはラフレシアのようになりたないわ」
 と彼に言うと
「それでもラフレシアはそうやって生きてんのやから」
 と諭されたことを思い出した。 
 
 植物もきれいなだけじゃないところが面白いです。
 デートにも最適。
 話題にもつきませんよ。