風と共に来たる

 先日、テアトル・エコーの「風と共に来たる」を観にいきました。
 この間、ASC公演「ヴェニスの商人」でモロッコ大公他を演じられた後藤敦さんが出演しておられます。

 いやもう、爆笑の連続で息をつく暇もなかったです。
 メイキング「風と共に去りぬ」です。
 原作を読んだことのない脚本家にプロデューサーと監督が体を使って演じながら場面を説明し、5日間で台本を仕上げていくドラマです。
 食料はピーナッツとバナナだけ。
 5日間、シャワーもあびず、休憩も睡眠もなくという過酷な現場。
 書き損じの紙とバナナの皮等が一面に散らばる壮絶な場面です。


 脚本家(多田野陽平さん)にプロデューサー(安原義人さん)と監督(後藤敦さん)が、男同士で俺がスカーレットだ、メラニーだ、と言いながらむさくるしくも真剣に演じながら説明する場面はこっけいで面白かったです。
 時には互いにぶつかり、発狂し、フリーズし(本当にずっと止まってました)・・・
 その中で、それぞれの「自分」というものが浮き彫りになっていく過程が良かったです。
 それにしても、プロデューサー役の安原義人さんの超長台詞の連続は凄かったです。
 また、台詞はほとんど「はい、社長」の秘書の太田淑子さんがエレガントで素晴らしかったです。
 「はい、社長」の台詞が全部違うんです。


 日にちが経つにつれ、3人の洋服の汗染みなどがリアルに表現されていて何か匂いまでしてきそうでした。
 出演者は4人ですが、すごく贅沢な舞台を観たような印象でした。