熱い会議、絶対パイが食べたくなる映画

 今日は代表のブログにもあるように「STOP!解体工事!住民の集い」に参加。
 http://d.hatena.ne.jp/ayanogi/20071205/p1

 詳しくは「本気で臨海部の未来を考える会」のページを見ていただきたい。 

 http://www.owat.net/rinkaibu-mirai/

 会場は9割が年配の方で占められ、激しく熱い意見の交換。
 「旧県立川崎南高校」を行政が取り壊すのを阻止せよ!というもの。
 7億7千万の税金の無駄遣いであると同時に、工事によって近隣に人体に有害なアスベストを撒き散らすことになる、というとんでもない計画だという。
 それよりも、図書館や公園などみんなのためになることに使おう、というのが住民の訴え。

 年配の方々が本当に川崎のことを考え、いい環境を作りたい、そして、次の世代に伝えたい、と願っているのが伝わった。
 「もったいない」「くずさないで生かそう」と全員で立ち上がってコール。

 みんな自分の生活がある。
 こうやって運動を続けるのがどれほど大変なことか。
 川崎ファクトリーの方々もそうだ。
 設計事務所で、毎日夜中まで仕事をして、普通に朝出勤される。
 そんな中、朝早くからチラシ配り、署名集めなどをされている。

 私自身、お世話になった川崎ファクトリーの方々のためにもできるだけのことをしたいという思いはある。
 しかし、なかなか今日も最初は予定があり、すぐに「行きます」という返事ができなかった。
 「仕事」等の理由で行けなかった住民もたくさんいらっしゃるだろう。
 もっと若者が集まってもいいはずだ。

 
 行けて良かった。
 行って良かった。
 今日、あらためて話を聞いて、自分たちの生活を「人任せ」「行政任せ」にしていると、いつの間にか大変なことになってしまっても気づかない、それがどれほど恐ろしいことか。
 今日集まった年配の方々は本当にそのことを理解していらっしゃる。
 その中で自分は何ができるのか。


 劇団「ク・ナウカ」の宮城聰さんもいらしていた。
 現在は静岡県舞台芸術センターの芸術監督として活躍されている。
「芸術のなくなった町からは人が出て行ってしまう」と地域の劇場の必要性を訴えている、とおっしゃっていた。
 
 芝居をやっているというのはどういうことか、もっと多角的にとらえていかねばならない、とあらためて考えさせられた。



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 「ウエイトレス〜おいしい人生のつくりかた〜」という映画を観る。
 久しぶりに自分が「大好きだ」と思える映画に出会えた。
 女性の描き方が本当にリアル。
 仕事終わりの仲間の会話なんて「恋愛」「生き方」等「女子の会話」そのものだ。
 出てくる数多くのパイの美味しそうなこと。
 アメリカではパイは「お母さんの味」だそうです。


 主人公はアメリカの田舎町のカフェでウエイトレスをやっている女。
 パイ作りには天才的な才能がある。

 何が面白いってここに出てくる男がもう次から次へと変で駄目。
 きっと、脚本家は女性で変な男ばかりに遭遇し、ろくな目にあっていないのだろう、気の毒、と思いながら観ていた。
 特に、主人公の旦那が駄目。
 結婚した途端、独占欲が強く嫉妬深くおまけにひどく頭の悪い夫に変身。
 きっと、結婚前は優しかったからだまされたのだ。
 結構ハンサムだし。
 しかし、主人公も心の中では毒づきながらも、うわべではおとなしく従っているから始末に悪い。
 パイコンテストに出る自分の夢を反対されても、おとなしく従う。
 自分に自信がもてないから面と向かって反抗できないのか。


 案の上、脚本家は女性で、なんと監督、出演、もしている。
 
 監督のエイドリアン・シェリーさんは主人公のウエイトレス仲間の役。
 普段は大きなめがねをかけて、なんともさえない容貌。
 いかにももてない。
 そんな彼女に、笑顔が気持ち悪い、店に花束を持って迫ってくるストーカー男が近づく。
 しかも、彼女のためにしょっちゅう「詩」を作るのだ。
 おえええええ・・・

 最初は嫌がっていたが、ひどい言葉を浴びせると泣いてしまう彼に同情。
 やがてつきあい、なんと結婚することに。
 「こんな私を愛してくれるのは彼しかいないもの」
 と言いつつも、相当幸せそう。
 
 これは監督、自分のことではないかと思うくらい描き方がリアルだった。

 主人公は駄目夫の子供を妊娠。
 大変嫌がっていたが、産むことを決意。
 ところが、産婦人科の男と恋に落ちてしまう。
 この男もまた・・・
 不器用そうで、とてもいい人だが実は妻がいる。
 ある時期は主人公の心の支えにはなるが、なんとも優柔不断。
 愛しているが妻とも別れられないし・・・

 子供を産むことで強くなった主人公は夫とも別れ、不倫相手とも清算
 パイ作りコンテストで優勝し、自分の店を持つ。
 
 「男に頼らず、自分の才能で生きていく」という女として最もうらやましい結果だが、いろいろ意見のあるところだろう。
 幸せの形は人それぞれと思いつつも、どうだろう・・・
 ううん・・・あの夫は確かに駄目だが・・・
 不倫相手も駄目だし・・・
 それでも、一緒に生きていく「男」がいないほうが幸せ?(いないでも幸せ?)というエンディングは、ちょっと寂しい気もしないでもない。