わがうるわしのビアンカ
最近、「オセロー」のビアンカをやるのが楽しくて仕方がない。
今までは「こういう言い方で台詞を言おう」とか「相手役がこう言うからこういうリアクションをしよう」などということばかり考えていた。
しかし、今は繰り返すたびに、役の新しい感じ方が自然に見えてくるような不思議な感覚を覚える。
ビアンカから私が何か力をもらっているような感じだ。
ビアンカは娼婦だ。
しかし、色男のマイクル・キャシオーのことを本気で愛してしまう。
そして、その愛を実に素直に相手にぶつけることができる実に愛すべき女性だ。
こんな女性が演じられることが本当に幸福で仕方がない。
ビアンカの情熱をどこまで客席に伝えられるか・・・
芝居というにはまだまだ遠いかもしれない。
でも、今生まれつつある感覚を大切にしたい。