オセローと電化製品

 芝居において大切なのは「相手の台詞を聞くこと」だと演出の彩乃木さんに言われる。
 分かっちゃいるけど結構できない。
「ここはこういう気持ちで聞かなくちゃいけないんだ」
 などと考えてしまう。
 そもそも普段も人の話を聞けてないかもしれない。
 
 そのうえ私は自分がどう見えているかとか、自分ができないことばかり考えてしまう。
 自意識の塊・・・
 大変だなあ。

 
 「オセロー」の稽古場を撮ったビデオを観る。
 
 なんと、ほとんど画面が真っ黒で何も撮れていない時間が続く。
 なぜか延々誰かの鞄が映っていたりする。
 画像を撮る能力は皆無なのかもしれない。

 前回の稽古ではいきなりカメラを落として壊した。
 
 自分の声をとるためのテレコやら、パソコンやら、電子辞書やらFAXやら・・・
 役者の勉強には結構電化製品が必要だ。
 高価なうえに、デリケートで使い方もよく分からない。
 私はうっかり鞄にミネストローネを入れたりするので、それがこぼれてテープレコーダーを駄目にしたことがある。

 電化製品に強い人が常に側にいて、私が壊すたびに直してほしい。

 
 明日はスポーツ用のチューブを持っていく。
 小道具になるかも?
 さて、「オセロー」という戯曲において、何に使うでしょう。