笑う大天使

 最近の私の目標は映画をたくさん観ることです。
 ASCの菊地先生のレッスンでは、「いかに演劇的に日常を過ごしたか」というテーマで、毎週各々の観た映画や本、演劇等をそれぞれ発表し感じたことを言うのですが・・・
 私は、まだまだ映画を観ていないなあ・・・といつも思い知らされます。
 好きなジャンル、話題作等にこだわらず、様々な映画を観るよう心がけています。

 今日は映画1000円の日!
 先週の「ブレイブ・ストーリー」もそうだったけど・・・
 観たのは「笑う大天使(ミカエル)」です。
 同名の川原泉さんの少女漫画が原作です。
 
 ちなみに、私はこの漫画が大好きです。
 主人公はお嬢様学校に通う3人の高校生。
 根っからの庶民の3人は、学校の上流階級の雰囲気になじめないものの、猫をかぶって生活しています。
 あるきっかけで互いの本音が分かり、3人は大切な友達に・・・

 漫画に出てくる3人の「源氏物語」に対するレポートは当時、まだ学生だった私には爆笑ものでした。
光源氏は増殖ワラジムシである」
「歩く煩悩様の典型だ」
 などと、古典文学にたいして肩肘はらない3人の姿勢が共感を覚えました。
 
 さて、映画はというとハウステンボスで撮影されたという学園の情景などが、とても美しく、まず映像の美しさが目をひきました。
 学園で優雅に「ごきげんよう」などと、優雅にあいさつしあう女子高生たちも美しい・・・
 しかし、主人公の史緒(上野樹里)は「えらいとこにきてしもたなあ」と心の中で、関西弁で本音をつぶやきます。
 これは・・・
 関西人の私はちょっと共感。

 
 ただ、京都の人は口ではあんまり、口に出して本音言わんからなあ・・・ 
 「上がってぶぶづけ(お茶漬け)でも食べておくれやす」(もう、帰れの意味)の世界やし。
 笑いながら、みんなきついこと言わはんのよ。にっこり。

 
 話がそれてしまった。
 一臣役の伊勢谷友介さんの立ち姿も美しい。 
 つくづく、立ち姿の美しい俳優になりたいと思いました。
 
 ただ、ちょっとアクションシーンが長いです。
 学園のお嬢様たちが誘拐され、3人が悪人たちと戦うのですが・・・
 そういう場面よりも、もっと優雅でハイソサエティな学園生活と、その中に生きる3人の心理を描いてほしかったなあと・・・
 映画的な見栄えを考えると仕方ないのかもしれませんが。
 
 広川太一郎さんのとぼけたナレーションは必見(必聴?)です。